椅子の基本構造

2014年03月18日

スツールのような背の無い椅子は、体重を支えるとその座に高さをもたらすからなります。最も基本的な椅子は、これに姿勢を矯正する背がついたもの。リラックス性の高い椅子は、これに腕を休める為のがつきます。

椅子は大きく分けての各部分から構成される。

椅子の構造は、デザインや材料によって大きく異なりますが、ここでは木製のものを中心に解説していきます。


『座』とは、座る場所のことを言います。一般的な作り方は、合板などの一枚板を座板として使うか、木枠(※1)を作りその上に座板を置いたり、籐などの自然素材で編み込んだりします。クッション材を詰めて張りぐるみにするなど色々な方法があります。
(※1 木枠のことを特に、座枠または台輪といいます。)


chair-structure

背は、笠木背板背柱背貫小立てから構成されます。

○笠木:背の最上部横に設けられる材
○背板:縦に付けられる材で、比較的幅の広いものを言う
○背柱(背束):縦に付けられる材で、背の枠を構成する部材
○背貫:横に掛けられる材
○小立(背束):背の枠の中に縦につけられる細い材
○背もたれ:背全体のことを背もたれという。
○背枠:座枠と同じように背を木枠で組んだもの。


肘は、肘掛けからなります。

○肘掛け:肘をもたせかける横材
○束:縦に付けられる材で肘掛けを支える。肘束、肘木とも呼ぶ。
○肘枠:座枠や背枠と同様に木枠で組んだもの。


木製椅子の脚は、主に前脚後脚トンボ貫からなります。

○貫:脚と脚を繋ぐ水平な補強材。強度を増す場合や、足掛けなどに用いられる。
○トンボ貫:貫と貫の間を繋ぐ水平な補強材。別名「つなぎ貫」。